東京藝術大学 美術教育研究室編 『美術と教育のあいだ』

東京藝術大学 美術教育研究室編美術と教育のあいだ』

【概要】美術は本来、人間が人間らしく生きること、人間の生きる社会や生活と密接に結びついています。にもかかわらず、今日美術は美術界の論理に自足し、有用性を追求する教育は美的なものと離れていっているように見えます。「美術と教育のあいだ」をつなぐことで美術と教育それぞれについて根源的に考える、新たな美術教育が求められているのではないでしょうか。東京藝術大学美術教育研究室は、実技制作と理論研究を二つの柱として、人間形成にとって美術がもつ根源的意味や美術教育の今日的可能性について研究を進めています。本書は、本研究室に所属する15人の執筆者が、美術制作者、教育者、理論研究者というそれぞれの立場から、美術と教育の関係をあらためて見つめ直した論文集です。美術制作者が、教育への姿勢や考え方を問うことで自らの美術観を彫琢し、理論研究者は美術制作の現場を理解することで美術そのものの質を深く見つめ直すという相互作用が生まれます。こうした往還運動から、美術と教育とが一体となった教育現実の実際を創り出し、新たな美術教育のあり方を追究しようとしたものです。

【編者】東京藝術大学美術教育研究室
【著者】本郷寛・屋宜久美子・猪瀬昌延・原口健一・原美湖・木津文哉・村上紀子
    長島聡子・鄭梃甄・舘山拓人・成清美朝・生井亮司・早川陽・宮永美知代
    青柳路子・小松佳代子
【発行日】2011年8月15日
【発行所】東京藝術大学出版会
【定価】2,100円 +税
【ISBN】978-4-904049-26-6 C3070

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